盛岡の漆器・陶器・磁器
盛岡の漆器
漆の産地である岩手県には、古くから伝わる漆器があります。漆掻き職人、木地師、塗師と多くの人が携わって、ひとつの漆器が仕上がります。何度も重ね塗りされた漆器は、日々使われてこそ艶を増すのが魅力です。浄法寺塗
開山約1200年の歴史を持つ二戸市浄法寺町天台寺で、僧侶が寺の什器を作ったのが始まりとされます。江戸時代には、藩内は元より他藩へも盛んに移出する程重要な産物になりました。
下地作りでは、23もの工程が繰り返される堅牢で艶やかな塗りは、無地の朱・黒・溜による光沢をおさえた仕上げとなっています。浄法寺塗りのお椀は、木地はみづめを使用し、漆は地元で採れた浄法寺漆をふんだんに使い肌触りのよい仕上げの器です。シンプルで使いやすいデザインは、普段使いの器にぴったりです。
秀衡塗
秀衡塗は平泉に栄華を極め、中尊寺金色堂をはじめとする仏教美術をこの地にもたらした奥州藤原氏が起源とされています。
雲形模様の上に金箔の割菱文を張り、雲地の下には吉祥紋様を描く「秀衡文様」が特徴です。最近では、現代の暮らしに合ったデザインの器も作られています。