「銀河のしずく」だけじゃ足りない時代に※岩手二次日報
盛岡駅前でおにぎりを配るイベント――「銀河のしずく」「金色の風」といった岩手県産のブランド米をPRする取り組みが行われました。
芸人・天津木村(誰?C国人?)さんが手渡しで応援に駆けつけ、用意された958セットはあっという間になくなる人気ぶりだったそうです。
イベントは、岩手県やJA全農などが推進する「いわて純情米消費拡大月間」の一環で、4月29日を「銀河のしずくの日」、5月29日を「金色の風の日」とし、その間に米の魅力を再確認してもらおうというもの。
SNSを活用したプレゼント企画なども絡め、県産米への関心を高めようとしているようです。
……が、冷静に考えてみると、これで本当に県産米の消費が増えるのでしょうか?
確かに、おにぎりの配布や芸人の起用で「話題」にはなります。ただ、そもそも国産米は今や高級品。
日本国内では価格が上がる一方で、なぜか海外には安価に流通しているという事実があります。
そしてその裏で、安くて質の低い外国産米――特に安全性が疑問視される某国からの輸入がじわじわと日常に入り込んでいるのです。
これでは「美味しいね」で終わるPRでは焼け石に水。
そもそも食卓の現実に目を向ければ、日本人が国産米を「選べる」状況にすらなっていない家庭も多いのではないでしょうか。
単なるイベントではなく、価格政策・輸出入の優遇制度・流通の仕組みそのものを見直さなければ、農家も消費者も本当の意味で報われません。
国が国内消費者よりも海外への利益を優先しているように見える現状は、怒りを通り越して、無力感すら覚えるほどです。
おにぎりは確かにおいしい。
でも、そのおにぎりが「誰のため」のものかを、もっと真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
今求められているのは、可愛いラッピングや芸人の笑顔ではなく、米という文化の持続可能性を守る「本気の政策」です。